― 結果母枝に芽きずを入れる理由と作業のタイミング ―
はじめに
ぶどうの冬作業の中で、
剪定のあとにやる仕事の一つが 芽傷(めきず)処理です。
芽傷はぶどう栽培ではよく紹介される作業ですが、
実際の現場では
必須作業というよりは補助的な作業
という位置づけだと私は考えています。
今回は、私の畑で行っている
結果母枝への芽傷処理についてまとめます。
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結論|芽傷は「やってもいいが、必須ではない」
芽傷のやり方自体はとてもシンプルです。
芽のすぐ上に浅く横に傷を入れる
だけの作業です。
ただし私の考えとしては
芽傷の重要度はそれほど高くありません。
芽傷をやらなくても
芽吹いた新梢の中から良い枝を使っていけば
房数は十分確保できます。
そのため芽傷は
- 作業に余裕があるときにやる
- 芽の動きを少し整える
くらいの位置づけの作業だと思っています。
芽傷処理の作業時期
芽傷は ぶどうの木が水をあげだす前まで に行います。
ぶどうは春が近づくと
樹液が動き始める(樹液流動)
状態になります。
この状態になってから傷を入れると
- 樹液が出る
- 樹液で芽が枯れる
可能性があります。
そのため芽傷は
剪定後〜樹液が動く前
までに終わらせる作業です。
地域にもよりますが
私の地域では
2月〜3月上旬くらい
までに終わらせています。
芽傷をやる枝の目安
芽傷をやるのは
人差し指以上の太さの結果母枝
を目安にしています。
細い枝は
- 樹勢がそれほど強くない
- 自然に芽が動く
ことが多いので基本的にはやりません。
太い枝ほど
頂芽優勢
が強く出やすいため、
芽傷の効果を感じやすいです。
ぶどうは頂芽優勢が強い
ぶどうの結果母枝は
頂芽優勢(ちょうがゆうせい)
が強い作物です。
頂芽優勢とは
枝の先端の芽ほど強く伸びる性質
のことです。
そのため放っておくと
- 上の芽だけ伸びる
- 中間の芽が発芽不良
という状態になることがあります。
芽傷は
芽の上に軽く傷を入れることで
芽の動きを助ける
ための作業です。
使用する道具
芽傷はこのハサミを使います。

これは 芽傷専用ハサミです。
普通の剪定ばさみでもできますが
- 切りすぎる
- 深く入りやすい
ので専用のものの方が作業しやすいです。
芽傷を入れる位置
処理前の芽です。

傷を入れる場所は
芽のすぐ上
です。
実際の芽傷処理
芽の上に横方向に
浅く1本だけ傷を入れます。

深さの目安は
皮が軽く切れる程度
です。
深くやる必要はありません。
作業のコツ
深く切らない
芽傷で一番多い失敗は
切りすぎ
です。
深くやると
- 芽が飛ぶ
- 枝が弱る
ことがあります。
浅くで十分です。
必要な枝だけやる
芽傷は全部の芽にやる必要はありません。
私の場合は
- 人差し指以上の太い枝
- 芽の動きが弱そうな場所
だけやっています。
農作業は
効果と作業量のバランス
が大事だと思っています。
実体験|芽傷をやらない年もある
正直に言うと、
芽傷は
やらない年もあります。
それでも
- 芽吹いた新梢の中から
- 良い枝を選んで使えば
房数は普通に確保できます。
そのため私の中では
芽傷=必須作業ではない
という位置づけです。
学び|農作業は増やしすぎない
ぶどう栽培は
- やろうと思えば作業はいくらでも増えます。
芽傷もその一つです。
ただ農業は長く続く仕事なので
無理なく回る作業量
の方が大事だと思っています。
まとめ
ぶどうの芽傷処理は
- 芽の上に浅く1本入れる
- 人差し指以上の太い結果母枝で行う
- 樹液が動き出す前までに終わらせる
という作業です。
ただし重要度としては
必須作業というより補助的な作業
だと思っています。
芽傷をやらなくても
芽吹いた新梢をうまく使えば
房数は十分確保できます。
樹の様子を見ながら
無理のない範囲でやるのが一番だと思います。

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