― 個人事業と法人を数字で比べてみた ―
はじめに
「マイクロ法人を作ると節税になる」
そんな話を、私も何度も聞いてきました。
ただ、ぶどう農家の場合、
本当に法人化が必要な人は限られる
というのが、数字を追ってきた実感です。
この記事では、
個人事業主のまま続ける場合と
マイクロ法人を作った場合を、
できるだけシンプルに整理します。
結論
課税所得が600万円前後を安定して超えない限り、
ぶどう農家にとってマイクロ法人は必須ではありません。
むしろ、
先に使うべき制度があります。
個人事業主の現実
個人事業(青色申告)の場合、
- 所得税(累進)
- 住民税(約10%)
- 国民健康保険
- 国民年金
これらがすべて個人にかかります。
特に国保は、
課税所得500万〜600万円あたりから一気に重くなる
と感じる人が多いです。
マイクロ法人の現実
一方、マイクロ法人を作ると、
- 法人税(実効税率 約25%)
- 法人住民税(均等割 約7万円)
- 社会保険
- 税理士費用
といった、
固定費が必ず発生します。
「法人税15%」だけを見て判断すると、
あとでズレが出やすいです。
法人化の前に検討すべき制度
法人化の前に、
多くのぶどう農家が先に検討すべき制度があります。
それが
青色申告専従者給与です。
▶【内部リンク】
青色申告専従者給与はどこまで使えるのか
家族・扶養・社保の問題
また、法人化を考えると必ず出てくるのが、
- 専従者にするか
- 扶養に入れるか
- 副業で社保に入るか
という、
世帯全体の設計の問題です。
▶【内部リンク】
専従者・扶養・副業社保の整理
数字で判断したい人へ
「感覚ではなく、数字で判断したい」
そう思った方は、
損益分岐点を具体的にまとめた記事もあります。
▶【内部リンク】
マイクロ法人化の損益分岐点(図解あり)
このブログのスタンス
このブログでは、
「法人化をあおる」ことはしません。
無理に背伸びせず、
続けられる形を選ぶ。
それが、
長くぶどう農家を続けるための
一番の近道だと思っています。

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