減農薬でぶどう栽培に挑戦して失敗した話

― 防除歴70%にしたら80%が病害にやられた現実 ―

はじめに

「減農薬」という言葉は、
とても聞こえが良い言葉です。

しかし私は、
その言葉を信じて大きな失敗をしました。

JA防除歴の70%で管理した結果、
園地の80%が病害虫にやられた

これは実話です。


そもそも「減農薬」とは何なのか?

ここで一番大きな問題があります。

何を基準に「減」なのかが曖昧

ということです。

私が基準にしたのは、

JA(農協)が出す防除歴

です。

多くの農家もこれを基準にします。


JA防除歴は「多すぎる」のか?

私は当時こう考えました。

「JAの防除歴は安全側に振りすぎているのでは?」
「70%くらいで十分では?」

そこで、

  • 回数を減らし
  • 薬剤も一部省き

防除歴の70%で栽培しました。


実際に起きたこと

結果は、はっきりしています。

病害虫が大発生し、
園地の約80%が被害

商品になる房が激減しました。

これは

「少し病気が出た」
というレベルではありません。

経営が傾くレベルの失敗でした。


なぜこうなったのか

私の結論は明確です。

JAの防除歴は、
すでに“必要最小限”で組まれている

ということです。

病気は、
防除をやめた瞬間に出ます。

とくにぶどうは

  • 開花期
  • 梅雨
  • 高温多湿

が重なるため、
防除歴どおりでも病気は出ます。


開花期に減農薬は致命的

ぶどうの病害の多くは、

開花期に感染して、
収穫前に発病

します。

この時期に

  • 散布を飛ばす
  • 薬を薄くする

というのは、

病気にどうぞと言っているのと同じ

です。


「減農薬」が成立する条件

減農薬ができるのは、

  • ハウス
  • 雨よけ
  • 低湿度
  • 風通し
  • 完璧なタイミング散布

このすべてがそろった園地だけです。

露地ぶどうで
開花期に減農薬は、
ほぼ不可能と私は考えています。


まとめ

私の経験から言えることはこれです。

JA防除歴を基準にして減農薬を考えるのは間違い
その防除歴自体が、すでにギリギリの線

減農薬は
理想論ではなく、
設備投資と管理技術があって初めて成立するものです。


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